サイバーセキュリティ業界で働く女性たち: 実際に働いてみてわかったこと

Feb 24, 2020
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私は今、サイバーセキュリティ業界で働いていますが、最初からこの分野で働くと決めていたわけではありませんした。ですからまずは私がサイバーセキュリティ業界に転身することになるまでの経歴についてお話したいと思います。そうすれば、べつの分野でキャリアを積み始めた場合でも(ご自身の興味が業界のニーズと合えば)、サイバーセキュリティ業界で働く女性に加わることができると思いますので。

私は韓国人家庭に生まれたこどもでした。父はエンジニアで、娘の私にもエンジニア(か弁護士か医師)になってほしいと考えていました。これらが韓国で唯一「推奨された」職業だったからです。私が韓国から米国に移ってきたのは10代の初め、つまり人生で最も多感な時期で、新しい国やことばに馴染むのはむずかしかった。英語はうまく話せんでしたし、高校では数少ないアジア人の学生の一人。韓国で早期教育を受けていたおかげで学業的にはいつも秀でてはいたものの、周囲とうまくやっていくのはたいへんでした。そこでこうした対人関係での問題を補うべく、数学や科学で良い成績を修めることに専心しました。南カリフォルニアの高校での友人たちのほとんどは、数学オタク、科学オタクでしたね。彼らが高校や大学で私の親友でいてくれたおかげで、学校での対人関係や家族と緊張関係(実録韓国ドラマそのものだった)が厳しかったときにも、なんとかやってこられました。結局のところ、こうした友人たちが、テクノロジ業界で仕事をする道筋をつけてくれたんだと思います。

父が工科系の学校に行くように(強く)勧めていたこともあって、私もすっかりその気でいました。だから教授に「皆さんの左、右、前、後ろには学生がいますが、そのなかで工科学校を卒業するのはたった1人です」という「さぁバトルロワイヤルの始まりですよ」 的なおきまりの工学系新入生歓迎スピーチをされても、学校に留まりつづけました。

もちろん、すべてのクラスでA(日本の大学の「優」または「秀」にあたる)が取れたわけではありません(といいますか、実際にはAはあまりとれなかった)。それでも、工学課程のカリキュラムで叩き込まれた鍛錬はその後の成功を長く支えてくれましたし、才能豊かなオタクの友人たちとのつながりがあったことも大きかったです。これまで特定用途向け集積回路(ASIC)販売、光ファイバのマーケティング、エンタープライズ ネットワーク ストレージ、最終的にはサイバーセキュリティと職を変えてきましたけど、そのつど、こうした工学系学部での鍛錬や、才能豊かな技術者の同僚とのつながりから得たたくさんのよいアドバイスが活きました。

ここからは早送りでお話しましょう。私は今世界No.1のサイバーセキュリティ企業で約3年働いていますが、この成功に欠かせなかったのが、この工学科で培った鍛錬と技術関係でのつながりだったと感じます。ただ、自身の役回りに自信がついてくるようになると、同僚のみんなを見渡すようになって、ちょうどあの工科学校時代の新入生歓迎スピーチみたいに「左、右、前、後ろ、同僚のいったい何人が私のようなサイバーセキュリティ業界で働く女性なんだろうか?」と考え始めたんです。

結局それはほんの一握り。業界にとってはとても残念な状況でした。私たちは さまざまなバックグラウンドをもつ優れた人たちにもっとこの業界に入ってきてもらわないといけないし、その数が減るようではいけない。従業員のものの見方、考えかた、振る舞いかがみんなそっくり同じになってしまったら、新しいアイデアなんて俎上に載せられなくなってしまいます。サイバーセキュリティ業界というのは、常識にとらわれない考えが(一貫して)多ければ多いほど恩恵のある分野のひとつなんです。

私は、サイバーセキュリティ分野でほかの女性の皆さんと一緒に仕事をする機会があれば、一緒に働けることがとても楽しい。でもそうして出会う皆さんのなかには、職場や外部からかかる圧力のせいでほんの短期間しかこの業界に留まらないひともいます。

私がこのブログ記事を書こうと思い立った理由は、サイバーセキュリティ業界に新規参入する女性の皆さんが成功する手助けをしたいと強く感じていたからです。サイバーセキュリティ業界で働いている女性の皆さん、皆さんが直面している問題とはどのようなものですか。それらの問題をどうやって乗り越えていますか。ぜひ教えてください。私は、この業界で働く女性の皆さんからじゅうぶんな数のアイデアや意見を集めて、ここで新しく働き始めた女性たちが、困ったことがあれば紐とけるような指南書を作りたいと願っています。

ですから、本稿へのフィードバックがあればぜひお聞かせください。どんなアイデアや意見でも大歓迎です。サイバーセキュリティ業界で働く女性みんなで、きっとすばらしい経験を共有しあえるはずです。

Jane Chungは、Palo Alto Networks パブリッククラウド担当バイスプレジデントです。ビジネス開発、エバンジェリスト、エンゲージメントマネージャのチームリーダーとして、パブリック クラウド プロバイダにグローバル規模のサービス作成、配信、共同販売の機会を提供しています。 

Janeは日々高度化するサイバーセキュリティ脅威から、最も機密性の高いデータを、オンプレかクラウドかに関わらず保護することに情熱を注いでいます。 

JaneはCertified Ethical Hacker(CEH)、Computer Hacking Forensics Investigator(CHFI)の認定、Cybersecurity and Information Assuranceの修士号を取得しています。


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